理学療法士の仕事

理学療法士の仕事と主な勤務先

理学療法士とは、病院や介護施設で体の機能の一部に不調を感じるようになった人のためのリハビリを行っていくための専門職です。
体の機能を回復させること全般のことを日本語ではリハビリテーションと言いますが、英語では「フィジカルセラピー」というので、理学療法士のことも「physical therapist(フィジカルセラピスト)」から「PT」と略して呼びます。

そのため専門書や医療・介護の職業について紹介する文章においてはしばしば理学療法士のことを「PT」として指すことがよくあります。

理学療法士が行うのは体の全体的な機能についての回復で、例えば重度の骨折をしたことによって手足がうまく動かせなくなってしまった人や、脳梗塞により一時的に体の一部の機能が使えなくなってしまったという人に対し元通り日常の動作ができるように指導をしていきます。

理学療法士とよく似た仕事として「作業療法士」と「言語聴覚士」というものがあります。
これはそれぞれ同じリハビリでも担当する部位が異なるために分けられているもので、「作業療法士」はものを持ったり動かしたりするといった日常の細かい動作を指導し、「言語聴覚士」は言葉を話したり聞き取ったりするための回復作業を手伝います。

理学療法士としての適性とは

理学療法士はリハビリを行うことができる施設に勤務をし、そこで他のスタッフと連携をとりながら仕事をしていくことがほとんどです。
先に説明をした作業療法士や言語聴覚士との連携は当然に求められますし、他にも病院や介護施設と連絡しながらスケジュールを作っていくということが日常業務になってきます。

またリハビリという作業は事務作業と違ってやったら確実にその分の成果が残るというものではなく、場合によっては何週間も粘り強く作業をしたのにほとんど成果が得られなかったというようなこともあったりします。
そうした時に腐らずリハビリを受ける人の気持に寄り添って仕事をしていくことができるかということが理学療法士としての重要な素質になってきます。

他にリハビリを担当する作業療法士や言語聴覚士と比較して、理学療法士は体全体の回復を担当するため力仕事が必要になる場面もあります。
患者さんの体を支えたり持ち上げたりということもある仕事なので、ある程度の体力は備えておいた方が仕事をしていく上では便利であると言えます。

現在の就職状況と展望

理学療法士としての就職先で最も多いのは病院ですが、その他にリハビリ専門施設や地域の保健センターなどといったところに専属で勤務をするということもよくあります。
理学療法士として勤務をするためには大学や専門学校などで必要な課程を経てから国家試験を受けなくてはいけないこととなっていますが、試験に合格をしたからといって必要なスキルが全て備わるわけではありません。

そのためまずは上記のような施設に勤務をしながら実際のリハビリを体験しながら少しずつ能力を伸ばして行くということになります。
スタート時点ではそうしてリハビリの臨床経験をどんどん積んでいくことが重要ですが、その後のキャリア形成は一本道ではなく能力に応じてさまざまに分岐しています。

ここ最近増えているのが理学療法士としての経験を生かして企業に就職し、介護福祉のための器具を開発する仕事に就いたり、家庭で介護をする人たちのための支援活動をしていくというような例です。
実際のリハビリを経験することで見えてくる知識も数多くありますので、体力的に仕事がきつくなってきた時期にはそうした後輩の育成という業務に携わるのがよい方法と言えます。